eDEVS® 詳細


1. eDEVS 概要
2. eDEVS for Arm をバンドル
3. eDEVSを使用した3つの開発フェーズ
  -eDEVSを使用したアプリケーション開発
  -eDEVSを使用したプレハードウェアまたはファーストハードウェアの開発のサポート
  -eDEVSを使用したターゲット開発
4. eDEVS 動作環境




eDEVSを利用したアジャイルな開発スタイルでCI/CDを実現

複雑なシステムの開発においては、異なるチームによって開発された数多くのパーツを、ある時点で統合しなければならないという点が課題となります。統合プロセスは、できる限り迅速で効率的である必要があります。システムが複雑すぎて、自動化なしには開発が不可能であることもよくあります。ソフトウェア開発で最も広く用いられている手法の1つは、継続的インテグレーション/継続的デリバリ(CI/CD)です。この手法では、システムは小さなイテレーション(一連の工程を短期間で繰り返すサイクル)で開発され、自動的にテストされてから、他のコンポーネントまたはユーザにリリースされます。自動化プロセスは、定期的に実行されるスクリプト、あるいはシステムコードリポジトリに新しいバージョンのコード(コミット)が出現したときに実行されるスクリプトを使用して実装されます。

新しい機能を追加したり、ソフトウェア内のバグを修正したりする必要がある場合、バージョン管理システム(VCS)でマスタからブランチを作成します。次に、必要なだけブランチに変更を施してタスクが完了したら、マスタブランチにマージ可能となります。継続的インテグレーションの目標は、変更後すぐに自動テストを実行し、問題を早期に捉えることです。これにより、マスタをクリーンで安定した状態に保ちながら、常に改善し続けることができます。イーソルの新しいツールスイートであるeDEVSは、ビルドプロセス全体の構成と最新のCI/CDパイプラインの統合を可能にするよう最適化されています。

CMakeによるアプリケーションのビルドと構成

eDEVSでは、CI/CDパイプラインにおいて最新のビルドツールをサポートするため、ビルドプロセスを改訂しました。現在、使い慣れたビルドツールを簡単に使用できるようになっています。お勧めのツールは、広く用いられているCMakeです。CMakeは高速なビルドツールNinjaとあわせて提供されています。

GDBによるデバッグと自動テスト

eMCOS®はGDBもサポートしています(「3.eDEVSを使用したターゲット開発」を参照)。これにより、スクリプトを使用した自動テストが可能になります。Jenkinsのような一般的なCI/CDプロセスツールは、このようなスクリプト(GDBスクリプトやPythonスクリプトなど)を用いて、自動テストフローを制御しています。


あらかじめ統合された開発環境

開発環境の設定に無駄な時間をかけずに、できる限りすばやく開発を開始できるよう、イーソルは重要なツールのほとんどをあらかじめ統合しています。

Visual Studio Code - エディタとデバッガ
eDEVSは、広く用いられているオープンソースエディタでありデバッガであるVisual Studio Codeをサポートしているため、開発者は使い慣れた開発環境で直ちに作業を開始できます。
Visual Studio Marketplaceで入手できる使い慣れた拡張機能も利用することが可能です。



Eclipse IDE
eDEVSはさらに、Visual Studio Codeの代替として、広く普及しているEclipseツール環境にも対応しています。この場合も、Eclipse Marketplaceで入手できる使い慣れたツールの利用が可能です。



マルチコアおよびメニーコア
eDEVSは、スケーラビリティとパフォーマンスに優れたイーソルのマルチカーネルリアルタイムOS「eMCOS 」向けのツールスイートとして最適化されているため、広範なマルチコアおよびメニーコアアプリケーション用の一般的なツールの多くがあらかじめ統合されています。たとえばTrace Compassのようなシステム解析ツールを使用すると、アプリケーションのトレースデータをさまざまなレベルで解析できます。


Arm C/C++コンパイラ バンドルオプション

Arm社は組込み用CPU市場で80%以上のシェアを持っています。イーソルは、Arm社のCPUや周辺機器向けのソフトウェア開発を加速するためのパートナーソリューションをArm社と共同開発しました。
Arm社認定パートナーとして、eDEVSとともにArmコンパイラとこれに対応するライブラリをあらかじめ統合した状態でバンドルしていますので、開発環境の購入や設定に時間を費やす必要はありません。
eDEVS for Armには、C/C++用のArm社純正コンパイラと、スレッドセーフなC/C++ライブラリが付属しています。お客様のご要望に応じて、標準版かFuSa版をお選びいただけます。



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