プレスリリース

イーソル、産業機器向け機能安全規格「IEC61508」への適合支援を開始


~認証取得済みのリアルタイムOS「eT-Kernel」と統合開発環境「eBinder」により、産業機器の機能安全規格適合にかかるコストを大幅に低減~

報道関係者各位 
イーソル株式会社


eT-Kernel Platform Safety Package



イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:長谷川 勝敏、以下イーソル)は、イーソルのTRONベースソフトウェアプラットフォーム「eT-Kernel Platform」のユーザ向けに、産業機器向け機能安全規格「IEC61508」への適合を強力に支援する「eT-Kernel Platform Industrial Safety Package」を提供することを発表します。eT-Kernelプラットフォームの主な構成要素であるリアルタイムOS「eT-Kernel」開発ツール「eBinder」は、IEC61508の安全度水準(SIL)3での第三者認証機関による認証を、2014年第4四半期に取得する見込みです。eT-Kernel Platform Industrial Safety Packageは、セーフティ・マニュアル、セーフティ・レポートなどのドキュメントで構成されます。これらのドキュメントは、化学プラントや輸送機器、ロボットなどの産業機器を開発するメーカーが、IEC61508の認証を取得する際に必要となります。eT-Kernel Platform Industrial Safety Packageの提供により、産業機器における機能安全規格の適合と認証取得にかかるコストの大幅な低減に貢献します。

「Embedded Technology 2014 組込み総合技術展(ET2014)」(会期:2014年11月19日(水)~21日(金)、会場:パシフィコ横浜(神奈川県横浜市))のイーソルブース(ブース番号:D-22)にて、eT-Kernelプラットフォームのデモ実演およびeT-Kernel Platform Industrial Safety Packageのご紹介を行います。

eT-Kernelは、μITRONのアーキテクチャと優れた性能を継承し、T-Engineフォーラムからオープンソースで提供されるリアルタイムOS T-Kernelをベースに、イーソルが独自に拡張と改良を実施したリアルタイムOSです。eT-Kernelと密に統合化されたeBinderはリアルタイムOSを使ったソフトウェア開発に特化しており、高品質なアプリケーションを効率的に開発できます。eT-Kernelプラットフォームは、FA・産業機器、車載機器、民生機器など幅広い分野で多数の採用実績があります。多彩な実績に裏付けられた高いリアルタイム性と信頼性を確保しながら、IEC61508の安全要求を満たすソフトウェア開発を実現できます。また、μITRON、T-Kernelの各資産を再利用した効率的な開発を容易にします。

eT-Kernel Platform Safety Packageは、IEC61508向けのeT-Kernel Platform Industrial Safety Packageを含む以下のパッケージを、ラインアップとして用意しています。
・産業機器向け機能安全規格「IEC61508」対応eT-Kernel Platform Industrial Safety Package(2014年第4四半期 認証取得)
・自動車向け機能安全規格「ISO26262」対応eT-Kernel Platform Automotive Safety Package(2014年第4四半期 認証取得)
 (※2013年10月に発表)
・医療機器向け機能安全規格「IEC62304」対応eT-Kernel Platform Medical Safety Package(2015年 認証取得予定)

イーソルは、eT-Kernel Platform Industrial Safety Packageに加え、IEC61508/ISO26262に準拠したイタリアのヨジテック社製ソフトウェア・テスト・ライブラリ「fRSTL」を提供します。さらに、コンサルティングと受託開発を含むIEC61508対応支援サービスにより、機能安全の導入が求められるソフトウェア開発の現場を強力に支援します。豊富な経験と知識に基づくプロセス改善やアーキテクチャ分析などのコンサルティングサービスと、多彩な実績と豊富なリソースが強みの受託開発サービスを組み合わせて、産業機器メーカーのニーズに合わせたIEC61508対応をサポートします。

イーソルは、自社製ソフトウェア製品およびサービスの品質・信頼性のさらなる向上と維持に注力しています。2006年8月には品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」の認証を取得し、さらにISO9001に則したソフトウェア開発と、イーソル独自の品質管理体制(QMS)を構築し、継続しています。これらにより、FA・産業用機器、自動車や車載機器、医療機器をはじめとするさまざまなソフトウェア開発における品質の確保を強力にサポートします。



イーソル株式会社 執行役員 エンベデッドプロダクツ事業部長 上倉 洋明 のコメント

「2000年にヨーロッパ主導で策定されたIEC61508は、国内でも導入を検討する企業が増えています。eT-Kernel Platform Industrial Safety Packageの提供により、産業機器のシステム開発者が、自社製品の開発および機能安全規格の対応実現に注力できる環境整備に貢献します。また、開発現場での機能安全対応支援実績や業界活動を通じて得た経験と知見をもとに、プロセス構築、成果物作成から監査・アセスメントまで、機能安全規格への適合を包括的にサポートしてまいります。」 


■補足資料

eT-Kernel Platformについて

eT-Kernelプラットフォームは、イーソルのコア技術を注入したリアルタイムOSをベースとするソフトウェアプラットフォームです。eT-Kernelプラットフォームにより、ソフトウェア共通化によるコスト削減および開発期間短縮と、システムの信頼性確保を支援します。マルチコアプロセッサもサポートするT-Kernel拡張版「eT-Kernel」とμITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」を中心に、開発ツール「eBinder」、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの豊富なミドルウェアに加え、製品サポートや受託開発などを含むプロフェッショナルサービスで構成されています。動作検証があらかじめ済んでいるので、チューニングやカスタマイズなどの必要なく、すぐに動作します。ソフトウェアだけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eT-Kernelプラットフォームは、カーナビやデジタル家電に加え、航空・宇宙分野、FA機器、OA機器など幅広い分野で多くの採用実績があります。

eT-Kernel Platform詳細


イーソル株式会社について

イーソル株式会社は「Inside Solution」をブランドスローガンに、1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、および流通・物流業界で実績を重ねて参りました。ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、そしてトータルソリューションを提供しております。弊社は創業直後より30年以上にわたって、高信頼かつ高性能の組込みOS・開発環境・各種ミドルウェアを自社開発、販売し、デジタルカメラなどの情報家電製品から車載情報機器や人工衛星システムにいたるまで、数多くの組込みシステムに採用いただいています。日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。さらに、顧客様のシステムに特化した組込みアプリケーション開発やコンサルテーションも創業時より行っており、これら様々な規模のシステム開発実績による技術とノウハウの蓄積を背景としたサービスは、多くの顧客企業様より高いご信頼をいただいております。また、組込み技術の応用市場としての流通・物流業界においても、指定伝票発行用車載プリンタ、耐環境ハンディターミナル、冷凍庫ハンディターミナルなどの製品企画および販売を行い、高い評価をいただいております。

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