プレスリリース

新たなソフトウェア開発キット「eMCOS® SDK」をリリース

~ SDV*[1] の開発で注目を集めるソフトウェアファクトリを実現する
最新の開発環境・開発スタイルに対応 ~

報道関係者各位 
イーソル株式会社


イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:長谷川 勝敏、以下イーソル)は、スケーラブルリアルタイムOSプラットフォーム「eMCOS」 のソフトウェア開発キット(SDK)である「eMCOS SDK」の内容を一新してリリースしました。新しいeMCOS SDKは、SDVの開発などで注目を集めているソフトウェアファクトリを実現する最新の開発環境や開発スタイルに対応しているため、製品開発のスムーズなスタートを促し、新しい組込みソフトウェアを創出する際に機能安全への対応やミックスド・クリティカル*[2] なアプリケーションの開発を容易にします。

この新しいeMCOS SDKは、マルチカーネルアーキテクチャをベースとした高性能でスケーラブルなリアルタイムOSプラットフォームであるeMCOSを中心に、CI/CD*[3] 対応ツールとランタイムソフトウェアを完全な商用製品として包括的にバンドルしています。これによって、ミックスド・クリティカルな組込みアプリケーションの開発とデプロイの複雑さが軽減されます。さらに、インストールおよびライセンス認証が単一の環境で完結するため、購入プロセスやライセンス管理が簡略化され、より迅速かつ容易に開発をスタートできます。

イーソル株式会社 専務取締役 CTO 兼 ソフトウェア事業部 事業部長 権藤正樹 のコメント
「このたび、さらにパワーアップしたeMCOS SDKを、使いやすく便利なオールインワンパッケージでご提供できることを嬉しく思います。これによって、機能安全への対応やミックスド・クリティカルなソフトウェアの開発を簡素化できます。使いやすい各種のツールが商用製品としてバンドルされているので、ソフトウェアの開発スピードが上がるだけでなく、調達を最適化でき、全体的なコストの低減が可能です。」



新しいeMCOS SDKには、ワンストップの標準サポートやメンテナンスを含め、以下の開発ソフトウェアコンポーネントがオールインワンでバンドルされています。
  • スケーラブルで高パフォーマンスなマルチカーネルアーキテクチャをベースとし、拡張POSIX APIおよび、マルチコア/メニーコアプラットフォームに最適な並列コンピューティングを提供するリアルタイムOS「eMCOS POSIX
  • eMCOS POSIX用に最適化され、CI/CDツールチェーンにシームレスに統合できるよう設計された、強力かつ機能豊富な開発ツールスイート「eDEVS®」(CMake*[4] ベースのビルド環境、Eclipse / Visual Studio Code互換、Windows / Linuxホスト対応)
  • Armハードウェアプラットフォームに最適化された、標準/FuSa仕様 Arm社純正C/C++コンパイラとC/C++ライブラリ
  • デバッグプローブArm DSTREAM対応
  • 堅牢で信頼性の高いトランザクションファイルシステムとセキュアなTCP/IPネットワーク通信を実現するミドルウェア
  • Armプラットフォーム対応のサンプルBSP*[5]

さらに、eMCOS SDKの基本ソフトウェアパッケージを補完するため、以下の統合型アドオンも用意しています。同一のインストール/ライセンス認証環境のため、容易に使用を開始できます。
  • ミックスド・クリティカルなアプリケーションにリアルタイム性を兼ね備えた仮想化機能を提供し、LinuxおよびAndroidゲストシステムすべてに対応したeMCOS Hypervisor®
  • Armの固定仮想プラットフォームでのハードウェアシミュレーションに対応した、FVPモデル*[6]
  • ネットワークスタックセキュリティのためのIPsec(Security Architecture for Internet Protocol)
  • サードパーティ製各種デバッグプローブ対応

この新しいeMCOS SDKは、すでにイーソルの主要なお客様へ提供開始しています。一般リリースの開始は2023年4月になる予定です。それまでの間、イーソルは本SDKの機能とクオリティを確実に最高レベルに保つべく、取り組みを続けていきます。近日中に以下を含むさらなるアドオンをリリースします。
  • eMCOS POSIXおよびeMCOS Hypervisor用のソースコードパッケージ
  • ISO 26262事前認証済みライセンスおよび車両の機能安全に関するセーフティマテリアル

ドイツのニュルンベルクで3月14日から16日にかけて開催されるembedded world 2023において、イーソルは今回の新しいソフトウェア製品を初めて紹介する予定です。
詳細:https://www.esol.co.jp/event/event_262.html


■補足資料

イーソル株式会社について

イーソルは、革新的なコンピュータテクノロジーによって安全で優れたコネクテッド社会の実現に貢献することを目指す、組込みシステムとエッジコンピューティング分野のグローバルなリーディングカンパニーです。1975年に創業し、東京証券取引所プライム市場に上場しています。(証券コード:4420)イーソル独自のマルチカーネルテクノロジー(特許取得)によって開発されたeMCOS®リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)を中心とした高性能でスケーラブルなソフトウェアプラットフォーム製品と優れたプロフェッショナルサービスは、厳格な品質、安全性、セキュリティ基準が求められる車載システムをはじめ、FA、人工衛星、医療機器およびデジタル家電を含むあらゆる組込みアプリケーションの分野において世界中で採用されています。最先端の自社製品の研究・開発や、主要メーカーや大学機関との共同研究に加え、AUTOSAR、Autoware*、マルチ・メニーコア技術の標準化活動を積極的に進めています。

イーソル 会社情報

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*[1] ソフトウェア定義型自動車:Software-Defined Vehicle (SDV)
*[2] 重要度の異なる様々なソフトウェアが混在している状態
*[3] CI/CD (Continuous Integration/Continuous Delivery) 継続的インテグレーション/継続的デリバリ
*[4] コンパイラに依存しないビルド自動化のためのフリーソフトウェア
*[5] BSP (Board Support Package)
*[6] FVP (Fixed Virtual Platform)
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* Autowareは、自動運転のためにROS/ROS 2上に構築されたオープンソースソフトウェアです。
* イーソル、イーソル株式会社、eMCOS、eMCOS HypervisorおよびeDEVSは、イーソル株式会社の日本及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載された会社名および製品名は、各社・各団体の登録商標または商標です。
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