組込み機器でのディープラーニング画像認識の検証期間を大幅に短縮する「UncannyDL QSK」を提供開始(共同リリース)
人間の脳の働きを模したディープラーニングは、音声や画像、文章などの認識精度を高める技術として、世界的に注目されています。特に画像認識の分野でディープラーニングを検討する企業が急激に増えていますが、その検証方法が大きな課題となっています。ディープラーニングを利用するには、予めCNNを用いて機械学習する必要があります。これにはCNNの選定と最適化、および数千~数万枚の画像を用いた機械学習と最終的な実装作業が必要で、特に未経験のユーザには数ヶ月を要する開発工程となります。
UncannyDL QSKは、Uncanny Visionが開発した組込み機器向けディープラーニングライブラリ「UncannyDL」を基に構築した学習済みのアプリケーションにより、ディープラーニング画像認識を短期間で容易に行える環境を提供します。ユーザが採取・撮影した画像をUncanny Visionのサーバにアップロードすると、Uncanny Visionがユーザの指定した仕様(性能、精度、または実装サイズを優先)でCNNの学習を開始し、約1週間後にAndroidまたはLinux環境で実行できるディープラーニング画像認識アプリケーションを提供します。このアプリケーションにより、ディープラーニングの検証や、学習用画像の有効性、組込み機器での実用性等が容易に確認できます。Uncanny Visionは、CNNにおける迅速で正確な学習を実現した高度な技術力と、組込み機器での画像処理に特化したノウハウを持っています。
■UncannyDL QSKの主な特長
・性能、精度、または実装サイズを優先できる学習済みCNNを約1週間で構築
・クラウド、ネットワーク接続が一切不要の完全なエッジデバイス画像認識を実現
・Caffe(ディープラーニングのフレームワークの一つ)の2~4倍の実行速度と、1/3のメモリ容量を実現
・組込み用途向けに最適化
・ディープラーニングシステムの開発期間の短縮とコストの削減を支援
■UncannyDL QSKの仕様および価格
キット | KitA | KitB |
KitC |
認識対象物の数 | 5種類まで | 10種類まで | 10種類以上 |
認識対象物当たりの 最小画像枚数 |
300枚 |
300枚 | 300枚 |
CNN学習回数 | 1回まで | 2回まで | (*) |
画像アップロード 回数 |
1回まで |
2回まで |
(*) |
成果物 | 画像認識アプリ (AndroidまたはLinux対応) |
画像認識アプリ (AndroidまたはLinux対応) |
画像認識アプリ(*) (Android、Linux または他OS対応) |
価格 | 500,000円 | 800,000円 | (*) |
Uncanny Vision社 代表取締役Ranjith Parakkal のコメント
「ディープラーニング画像認識、それもエッジデバイスでの実現に対する関心は日々増えており、世界的なトレンドになっています。その一方で、CNNの構築と学習には数ヶ月の期間が必要で、ディープラーニングシステム開発にとって非常に大きな課題となっています。UncannyDL QSKにより、開発者によるCNN構築や学習は不要になり、学習時間も約1週間と大幅に短縮できます。UncannyDL QSKが、ディープラーニングシステムの開発期間短縮とコスト削減を実現し、組込み機器へのディープラーニングの採用の加速化に貢献できるのではないかと考えております。」
株式会社ビーティージーコンサルティング 最高執行責任者 木村 兼 のコメント
「ディープラーニングは現在最も注目されている技術の一つであり、今後は自動運転、防犯、監視、IoT等に使用されることが見込まれています。しかしディープラーニングの仕組みは分かりづらく、ブラックボックス的な要素が多いため、従来の検証方法でのディープラーニングシステムの開発は、ハードルが高いのが現状でした。UncannyDL QSKに加え、超高速コンピュータビジョンライブラリ UncannyCVや高速ディープラーニングライブラリ UncannyDLなど、組込み機器向けに最適化された製品を提供することで、組込みシステムにおける画像認識・画像処理の向上をサポートしてまいります。」
イーソル株式会社 常務取締役 上山 伸幸 のコメント
「近年の組込みシステムにおける技術の進歩に伴い、エッジ側の知能化が進んでいます。自動運転やADAS、家庭用ロボットなどでは、高度な画像認識・画像処理技術が求められると同時に、リアルタイム性や信頼性の確保が肝となります。イーソルは設立以来40年以上に渡り、高信頼・高性能の組込みソフトウェアを幅広い組込みシステム向けに提供してまいりました。長年培ってきた経験やノウハウを活かし、Uncanny VisionおよびBTGと協力して、組込みシステムでのディープラーニングシステム開発を支援します。」
■補足資料
Uncanny Visionについて
Uncanny Vision社は組込みシステム用のコンピュータビジョンに特化した企業であり、中枢メンバーは最先端技術分野で25年以上の経験を有しています。弊社のソフトウェアツールキットはコンピュータビジョンアルゴリズムの実行速度を飛躍的に向上させることができます。完成したプログラムは既存のソリューションと比べて約2倍から20倍の高速化を実現しております。主力製品であるUncannyCVはARM Cortex-Aシリーズに最適化されたコンピュータビジョン・画像処理ライブラリであり、約60種類の代表的な画像処理アルゴリズムが含まれています。高速化を実現するためには、アルゴリズムの最適化、及びデータプリフェッチとARM NEON命令の多様化等の手法が採用されています。
Uncanny Vision社ホームページ
株式会社ビーティージーコンサルティングについて
海外のソフトウェア製品を日本に紹介する為、日本市場のフィージビリティアナリシスから製品のローカリゼーションまで、日本における総代理店として、ワンストップな市場参入支援を提供しております。
Uncanny Vision社のUncannyCVライブラリ(ARMプロセッサで稼働するハイパフォーマンスなライブラリ)は当社の主要取扱製品です。ADASやマシンビジョン、ロボティクス、監視カメラ、ARなど各種アプリケーションの実装と製品展開を実行しております。当社は2012年9月に設立され、東京都港区六本木に本社を構えております。
ビーティージーコンサルティングホームページ
イーソル株式会社について
イーソル株式会社は「Inside Solution」をブランドスローガンに、1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、および流通・物流業界で実績を重ねて参りました。ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、そしてトータルソリューションを提供しております。弊社は創業直後より30年以上にわたって、高信頼かつ高性能の組込みOS・開発環境・各種ミドルウェアを自社開発、販売し、デジタルカメラなどの情報家電製品から車載情報機器や人工衛星システムにいたるまで、数多くの組込みシステムに採用いただいています。日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。さらに、顧客様のシステムに特化した組込みアプリケーション開発やコンサルテーションも創業時より行っており、これら様々な規模のシステム開発実績による技術とノウハウの蓄積を背景としたサービスは、多くの顧客企業様より高いご信頼をいただいております。また、組込み技術の応用市場としての流通・物流業界においても、指定伝票発行用車載プリンタ、耐環境ハンディターミナル、冷凍庫ハンディターミナルなどの製品企画および販売を行い、高い評価をいただいております。
イーソル会社情報へ
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