2009年10月20日
イーソル株式会社

シャープのインテリアホンにイーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS(イークロス)」が採用


インテリアホン「JD-7C1CL/CW」

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、シャープ株式会社(以下、シャープ)が開発したインテリアホン「JD-7C1CL/CW」に、イーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が採用されたことを発表します。イーソルは、リアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェア、製品サポートや受託開発などのプロフェッショナルサービスがあらかじめ統合されたプラットフォームを提供することにより、インテリアホンのソフトウェア開発の期間短縮とコスト削減に寄与しました。

インテリアホン「JD-7C1CL/CW」は、コードレス電話機とデジタルフォトフレームがひとつになった新しいスタイルの電話機です。タッチパネル付き大型カラー液晶の搭載により、これまでにないさまざまな使い方ができます。たとえば、電話番号や顔写真などを登録した「フォト電話帳」により、写真にタッチすることで直感的に簡単に電話をかけられます。電話待機時には、SDメモリーカードやメモリースティックなどのメモリーカードや、本体に保存した写真をスライド表示して楽しむことができます。また、ファクス受信した内容を液晶画面に表示する機能も持ち、その内容をメモリーカードに保存すれば、別途パソコン用プリンタなどで印刷することもできます。

今回採用されたeCROSは、μITRON4.0仕様準拠リアルタイムOS「PrKERNELv4」、開発ツール「eBinder」、ファイルシステムやSDメモリーカードやメモリースティックなどのメディアドライバなどを含んでいます。PrKERNELv4は、タスク管理やメモリ管理、リアルタイム処理など、システム全体を管理するベースとなる機能を提供しています。また、ファイルシステムはメモリーカード内に保存された写真などのファイルデータの管理や読み書きなどの操作機能を提供しています。さらに、リアルタイムOSを使うソフトウェア開発に特化したeBinderが提供する機能やツール群により、より高品質なソフトウェアをより効率的に開発することを可能にしました。

eCROSは、T-KernelまたはITRONから選択できるリアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェア、プロフェッショナルサービスの4つの要素から構成される、統合化されたソフトウェアプラットフォームです。個々のソフトウェアのインテグレーションや動作検証があらかじめ済んでいるため、プラットフォーム構築に時間をかけずに、アプリケーション開発に集中することができます。さらにポーティングやカスタマイズ、受託開発を含むプロフェッショナルサービスを利用することで、ソフトウェアプラットフォームの構築やチューニングの作業を省略できます。

▼シャープ インテリアホン「JD-7C1CL/CW」オフィシャルWEBサイト: http://www.sharp.co.jp/in-phone/
▼イーソル製品ユーザ様事例: http://www.esol.co.jp/embedded/successstory.html


イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「シャープ様には、AQUOSフォトプレーヤーに続き(※)、今回インテリアホンにもeCROSを選択していただき、大変光栄です。デジタル家電のソフトウェア開発は、短納期、低コストでの開発が要求されます。イーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS」は、商品の競争力を左右する上位のアプリケーション開発に集中できる環境を即座に構築し、また製品サポートや受託開発を含むプロフェッショナルサービスを一元化してご提供することで、こうしたデジタル家電開発の課題解決を強力に支援します。」

※イーソル発表:シャープのAQUOSフォトプレーヤーにイーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS(イークロス)」が採用(2009年5月12日)
http://www.esol.co.jp/company/press/emb_press090512.html

補足資料

■PrKERNELv4について
PrKERNELv4は、1999年のリリース以来、携帯電話やデジタルカメラなどのデジタル家電、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器までの幅広い分野で多くの実績を持つ、代表的なμITRON仕様のリアルタイムOSです。μITRON4.0スタンダードプロファイルに完全準拠しているほか、さまざまな拡張機能やPrKERNELv4独自の拡張機能を実装しています。カーネル共通部分はMISRA-Cに準拠しています。各種組込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。

「PrKERNELv4」詳細



■eBinderについて
eBinderは、T-Kernel、μITRONをコアとするシステム向けの開発スイートです。従来のT-Kernel/μITRONソフトウェア開発に不足していた、優れた開発環境を提供します。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。eBinderは、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。

「eBinder」詳細



■イーソル株式会社と「eCROS」について
  イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
  エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』(eSOL Component Real-time OS platform/イークロス)をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた4つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。
  日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。



*「SDメモリーカード」、「SDHCメモリーカード」は商標です。
*「Memory Stick」、「メモリースティック」は、ソニー株式会社の商標または登録商標です。
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrHTTPD、PrMAIL、PrSNMP、PrUSB、PrPCCARD、PrMTPは
イーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。


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