2009年5月12日
報道関係者各位
イーソル株式会社

シャープのAQUOSフォトプレーヤーにイーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS(イークロス)」が採用


イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、シャープ株式会社(以下、シャープ)が開発したAQUOSフォトプレーヤー「HN-PP100」および「HN-PP150」に、イーソルのソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が採用されたことを発表します。リアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェアおよびプロフェッショナルサービスが統合化されたeCROSをシャープが選択したことにより、競争力の源となる上位のアプリケーション開発への注力を可能にし、短期間かつ低コストで高品質なソフトウェア開発の実現に寄与しました。

AQUOSフォトプレーヤーは、携帯電話やデジタルカメラで撮影したデジタル写真を大型テレビ画面にフルハイビジョン画質で表示するほか、任意の画像のカラープリントや、選択した好みの曲をBGMとするフォトスライドショーなど、デジタル写真を楽しむためのさまざまな機能を提供しています。デジタル写真のプレーヤーへの取り込みは、SDHC/SDメモリーカードやメモリースティック、コンパクトフラッシュカードなどの各種メモリーカードに加え、デジタルカメラとのUSB接続による直接の取り込みや、高速赤外線通信IrSSなどをサポートしています。さらにネットワーク機能を搭載した「HN-PP150」では、インターネットの写真共有サービス「Picasaウェブアルバム」を利用して、離れて暮らす家族と一緒に写真を楽しんだり、ホームネットワークに接続されたDLNAサーバ機能を持つパソコンや外付けハードディスクなどに保存された写真を表示したり、プリントしたりすることもできます。

今回採用されたeCROSは、μITRON4.0仕様準拠リアルタイムOS「PrKERNELv4」を中心に、開発ツール「eBinder」、ファイルシステムやSDメモリーカードやメモリースティックなどのメディアドライバ、USBホストスタックなどを含んでいます。PrKERNELv4はリアルタイム性に優れているため、機器の起動時や個々の操作時など、ユーザにストレスのない操作環境を提供します。また、ファイルシステムはメモリーカードやデジタルカメラ内に保存されたデジタル写真のファイルデータの管理や読み書きなどの操作機能を提供し、USBホストスタックは、デジタルカメラなどのUSB接続された機器内のデータ転送機能などを提供しています。さらに、リアルタイムOSを使うソフトウェア開発に特化したeBinderが提供する機能やツール群により、より高品質なソフトウェアをより効率的に開発することを可能にしました。

eCROSは、T-KernelまたはITRONから選択できるリアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェア、プロフェッショナルサービスの4つの要素から構成される、統合化されたソフトウェアプラットフォームです。システムのニーズにあわせて、リアルタイムOSを中心に必要なソフトウェアやサービスを取捨選択し、システムに最適なオリジナルのソフトウェアプラットフォームを構築できます。インテグレーションや動作検証があらかじめ済んでいるため、アプリケーション開発に集中することができます。さらにポーティングやカスタマイズ、受託開発を含むプロフェッショナルサービスを利用することで、ソフトウェアプラットフォームの構築やチューニングの作業を省略できます。

▽シャープ AQUOSフォトプレーヤー オフィシャルWEBサイト: http://www.sharp.co.jp/photoplayer/
▽イーソル製品ユーザ様事例: http://www.esol.co.jp/embedded/successstory.html

AQUOSフォトプレーヤー
HN-PP150
HN-PP150
HN-PP100-B HN-PP100-W
HN-PP100-B HN-PP100-W



イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「シャープ様のAQUOSフォトプレーヤーにeCROSをご採用いただき光栄です。eCROSは、デジタル家電をはじめとする高機能化・大規模化するソフトウェア開発向けに最適なソフトウェアプラットフォームです。すでにデジタル家電や車載機器をはじめとする様々な分野、様々な機種で採用実績を持ち、おかげさまでその品質や信頼性と性能をご評価いただいています。今後もひきつづきデジタル家電をはじめとする大規模な組込みソフトウェア開発の高品質化、効率化を向上させるための優れた商品・サービスをご提供していきます。」


補足資料

■PrKERNELv4について
PrKERNELv4は、1999年のリリース以来、携帯電話やデジタルカメラなどのデジタル家電、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器までの幅広い分野で多くの実績を持つ、代表的なμITRON仕様のリアルタイムOSです。μITRON4.0スタンダードプロファイルに完全準拠しているほか、さまざまな拡張機能やPrKERNELv4独自の拡張機能を実装しています。カーネル共通部分はMISRA-Cに準拠しています。各種組込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。

「PrKERNELv4」詳細



■eBinderについて
eBinderは、T-Kernel、μITRONをコアとするシステム向けの開発スイートです。従来のT-Kernel/μITRONソフトウェア開発に不足していた、優れた開発環境を提供します。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。eBinderは、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。

「eBinder」詳細



■イーソル株式会社と「eCROS」について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』(eSOL Component Real-time OS platform/イークロス)をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた3つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。
日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。



*「アクオス」および「AQUOS」は、シャープ株式会社の登録商標または商標です。
*「SDメモリーカード」、「SDHCメモリーカード」は商標です。
*「Memory Stick」、「メモリースティック」は、ソニー株式会社の商標または登録商標です。
*「コンパクトフラッシュ」は、サンディスク社またはその子会社の商標または登録商標です。
*「IrSS」は、Infrared Data Associationの商標です。
*「Picasa」は、Google Inc.の商標です。
*「DLNA」は、Digital Living Network Allianceの登録商標です。
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrHTTPD、PrMAIL、PrSNMP、PrUSB、PrPCCARD、PrMTPは
イーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。