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イーソル株式会社（本社：東京都中野区、代表取締役社長：澤田 勉、以下イーソル）は、テキサス・インスツルメンツ社（以下TI社）のDaVinci™ベースの最新デジタル・メディア・プロセッサ「TMS320DM365」（以下DM365）を、μITRONベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」がサポートしたことを発表します。DM365を使うデジタルビデオ機器の開発者は統合化されたeCROSを採用することで、ソフトウェアプラットフォーム構築にかかる手間と時間を省略でき、さらにμITRONの豊富なソフトウェア資産を流用できるため、短期間、低コストで高品質な機器を開発できるようになります。デジタルビデオ機器に必須のeCROS対応ビデオコーデックと、それに関連する各種技術サービスもイーソルから提供します。
ARM926EJ-S™コアをベースとするDM365は、ハードウェアの顔検出機能やノイズ・フィルタ機能を有する画像処理用のビデオ・プロセッシング・サブシステム（VPSS）やイーサネットコントローラ、USBコントローラを含む多彩なペリフェラルなどをワンチップに集積しており、高解像度（HD）に対応したデジタルビデオ機器向けの機能と性能を備えています。ネットワーク監視カメラやポータブルメディアプレーヤー、ビデオ・インターフォンなどに適しており、TMS320DM3xファミリのソフトウェア資産の再利用が容易に可能です。
DM365をサポートするeCROSは、μITRON4.0仕様準拠リアルタイムOSと開発環境、さらにポーティングやカスタマイズ、受託開発などのプロフェッショナルサービスで構成される統合化されたソフトウェアプラットフォームです。今後市場のニーズに応じて、TCP/IPプロトコルスタック、USBスタック、ファイルシステムやメディアドライバなど、DM365に対応した各種ミドルウェアの開発を進めていきます。多機能、高性能が求められるデジタルビデオ機器開発ではソフトウェアの開発量が膨大化する傾向がありますが、eCROSを採用することで商品競争力のもとになる上位のアプリケーション開発に注力できるようになります。さらに、μITRONのソフトウェア資産や、蓄積された開発ノウハウ、エンジニアリソースを有効に活用できます。eCROSはこれまでに、デジタルビデオカメラ、監視カメラ、デジタル・メディア・プレーヤー、テレビ会議システムなどのデジタルビデオ機器に多くの採用実績がありますので、ビデオカメラ機器に必要な機能・性能と信頼性をもつことは実証済みです。
eCROS上で動作するビデオコーデックとして、特にDaVinci デジタル・メディア・プロセッサ向けに国内外で数多くの採用実績を持つIttiam Systems社のコーデックを用意しています。H.264やMPEG-4をはじめとするさまざまな仕様に準拠した種類を揃えていますので、開発するビデオ機器の仕様や用途に合わせて最適なものを選択できます。ビデオコーデックのほかオーディオコーデック、スピーチコーデック、イメージコーデックなどがあります。イーソルはコーデックのライセンス提供に加え、製品サポートやカスタマイズ等の各種技術サービスをあわせて提供しますので、国境をまたいだ言語の異なるベンダーへの問い合わせなどから発生するさまざまな調整から解放され、アプリケーション開発だけに安心して専念できます。
イーソルは、TI社が運営するデベロッパー・ネットワークの主要なメンバーとして、TI社と緊密に協業してきました。eCROSは、これまでにもTMS320DM646x、TMS320DM644x、TMS320DM3xをはじめとするDaVinci デジタル・メディア・プロセッサで対応実績があります。これらの実績やノウハウをベースにし、TI社との協業のもと、DM365を使うソフトウェア開発者を引き続き包括的に支援します。
Texas Instruments社 DSPシステムズ プロダクト・マーケティング・マネージャ
ステファニー・エバンス（Stephanie Evans）様 のコメント
「イーソルの技術力が集積されたeCROSが、従来のDaVinci デジタル・メディア・プロセッサに続いてTMS320DM365をサポートしたことで、優れたソフトウェアプラットフォームを引き続き開発者に提供できることを歓迎します。高い技術力と経験をもつエンジニアによる、質の高いeCROSのプロフェッショナルサービスは、eCROSの最も優位な点のひとつでしょう。弊社とイーソルとの協業は、DaVinci テクノロジベースのプロセッサ以前から継続しており、イーソルは最も信頼できるパートナーの一社であると考えています。」
イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「デジタルビデオ機器のソフトウェア開発量は、解像度の高度化、高機能化に伴って、ますます膨大になってきています。こうした課題に対し、ソフトウェアプラットフォームとコーデックというデジタルビデオ機器システムの基盤をイーソル一社から提供することで、開発者の負担を下げ、アプリケーション開発に集中できる環境を提供します。弊社は、これまで蓄積してきたDaVinci テクノロジベースのソフトウェア開発に関する技術とノウハウを生かし、TI社との密な連携のもと、DM365のソフトウェア開発者を強力に支援していきます。」
補足資料
■PrKERNELv4について
PrKERNELv4は、1999年のリリース以来、携帯電話やデジタルカメラなどのデジタル家電、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器までの幅広い分野で多くの実績を持つ、代表的なμITRON仕様のリアルタイムOSです。μITRON4.0スタンダードプロファイルに完全準拠しているほか、さまざまな拡張機能やPrKERNELv4独自の拡張機能を実装しています。カーネル共通部分はMISRA-Cに準拠しています。各種組込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。
■eBinderについて
eBinderは、T-Kernel、μITRONをコアとするシステム向けの開発スイートです。従来のT-Kernel/μITRONソフトウェア開発に不足していた、優れた開発環境を提供します。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。eBinderは、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。
■イーソル株式会社と「eCROS」について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』（eSOL Component Real-time OS platform／イークロス）をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた3つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク／ファイルシステム／USB／グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。
日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。
*DaVinciは、テキサス・インスツルメンツの商標です。
*Windowsは米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrUSBはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
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