2006 年 6月 27日
報道関係者各位
ガイオ・テクノロジー株式会社
イーソル株式会社

ガイオ・テクノロジーとイーソル T-Engineアプリケーション開発におけるシミュレーションによる開発環境の共同展開で合意


~ボード試作前の段階からT-Engineアプリ評価が可能に~

ガイオテクノロジー株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:馬場民準、以下ガイオ)と、イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、このたび、ガイオの「No.1システムシミュレータ」とイーソルのT-Kernelベースシステム開発スイート「eBinder」を融合させ、T-Engine アプリケーション開発における、シミュレーションによる仮想開発環境の共同展開を行うことで合意致しました。これにより、 T-Engineアプリケーション開発者は、ターゲットボード完成前の段階から、T-Engineアプリケーション動作検証が可能になります。

ガイオの「No.1システムシミュレータ」とは、組込みシステムに実装するソフトウエア動作検証のためのシミュレーション環境です。組込みシステムを構成するマイコンと周辺ハードウエアを、各々、マイコンシミュレータ(ISS: インストラクション・セット・シミュレータ)と仮想ハードウエア(ハードウエア動作をソフトウエアでモデル化したもの)で実行し、PC上で組込みシステムの動作検証を可能にするものです。ブロック線図でシステム構成を定義するだけで、シミュレーション環境を自動生成する「システムコンポーネントシンセサイザー」を備えています。仮想ハードウエアとして、MATLAB/Simulink動作モデルや、他社製3Dメカシミュレータ、SystemC/HDLによるASICモデルを接続するインタフェースも装備しています。

イーソルの「eBinder」は、T-Engine標準のリアルタイムOSであるT-Kernelを使った組込みソフトウェア開発のための開発スイートです。リアルタイムOSを使ったシステム開発のために設計・開発された「eBinder」の強力な開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決し、リアルタイムOSを最大限に活用することができます。また、 JTAG ICEとの連携機能や、複数チーム、複数サイトでの分散開発を支援する各種機能など、大規模なリアルタイムシステム開発向けに有用な機能も豊富に提供しています。「eBinder」は、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウエアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。

イーソルの「eT-Kernel」とは、μITRONで培ったイーソル独自のノウハウと技術をもとに、イーソルがT-Kernelを改良・チューニングして開発した組込みシステム向けのリアルタイムOSです。システム起動時間の大幅短縮、高速な割込み応答性の確保、サービスコール全般の高速化、メモリフットプリント調整機能など、組込みシステムに必須の機能と性能を実現しています。「eT-Kernel」には、アプリケーションの規模と用途によって選択できる三種類のプロファイルがあります。 μITRONと近い構成を持つμITRONからの移行に最適な「eT-Kernel/Compact」、eT-Kernel/CompactをベースにT-Engine 標準の デバイスドライバが付属した「eT-Kernel/Standard」およびメモリ保護機能とプロセスモデルをサポートする大規模開発に最適な 「eT-Kernel/Extended」です。

ガイオの「No.1システムシミュレータ」と、イーソルの開発環境「eBinder」および「eT-Kernel」の融合を図ることにより、 「No.1システムシミュレータ」で生成したシミュレーション環境で、「eT-Kernel」上で動作するT-Engineアプリケーションの 動作検証が可能になります。アプリケーション開発者は、ターゲットボード完成前の段階であっても、「eBinder」の豊富な開発 ツール・機能を使用して、T-Engineアプリケーションのデバッグと動作検証を仮想環境上で行うことが出来ます。


ガイオとイーソルは、今後、「eBinder」デバッガとマイコンシミュレータカーネルの接続、マイコンシミュレータカーネルの「eBinder」RTOSトレース機能への対応など、両者間の融合を深め、より一層魅力的なT-Engine開発環境を提供する予定です。

■添付資料
ガイオ・テクノロジー株式会社について

ガイオ・テクノロジーは、1980年の設立以来、独立系組込み開発ツールベンダーとして、クロスコンパイラ、マイコンシミュレータを始めとした各種組込み開発ツールを自社開発し提供しています。ガイオのシンボル製品である「No.1システムシミュレータ」は、20年来のクロスコンパイラ技術で培ったガイオ固有の技術を応用した、組み込みソフト検証環境です。この様なガイオの革新的なシミュレータ製品は、多くの組込みソフト開発者が抱える、ソフト品質向上への課題に対する解決策となっています。また、ガイオはツールの提供に留まらず、お客様の開発業務の受託サービスも行っています。マイコン実装、 DSP技術などの得意な分野を活かした、カスタムHW/SWの開発サービスを提供しています。


イーソル株式会社 について

イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、 組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一 貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
イーソルはT-Engineフォーラムの幹事会員として、T-EngineおよびT-Kernel関連の技術開発、サービス提供を強力に進めています。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」のほか、T-Kernel の拡張版「eT-Kernel」、μITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」のリアルタイムOSをはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」 のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに 「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。


本件のお客様向けリーフレット(補足資料)



ガイオ「No.1システムシミュレータ」の詳細情報



イーソル「e-Binder」「eT-Kernel」の詳細情報
「e-Binder」
「eT-Kernel」





上記製品は、2006年6月28日(水)より東京ビッグサイトにて開催されます「第9回組込システム開発環境展」で、ガイオ、イーソル各社の展示ブースにて展示されます。

*No.1システムシミュレータは、ガイオテクノロジー株式会社の商標です。
* eBinder、eT-Kernelは、イーソル株式会社の登録商標です。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
*T-Engineはコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。