2006 年 2月 23日
報道関係者各位
イーソル株式会社

日立のDVDカメラ『DVDカムWooo』最新機種の開発ツールに、イーソルの開発環境「eBinder」が採用 イーソルのリアルタイムOSとFATファイルシステムも搭載

~前モデルに引き続き、イーソル製品を採用して効率的な開発を実現~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、株式会社日立製作所(以下日立)の DVDカメラ『DVDカムWooo』シリーズの最新機種「DZ-GX3300」「DZ-GX3200」「DZ-GX3100」の開発ツールとして、イーソル製μ ITRONベースシステム開発スイート「eBinder」が採用されたことを発表します。また、同3機種にイーソル製のμITRON4.0仕様準拠リアルタイムOS「PrKERNELv4R」とFAT12/16/32、VFATファイルシステム「PrFILER」が搭載されていることをあわせて発表します。なお、前モデルの「DZ-GX25M」、「DZ-GX20」と「DZ-MV780」にも、eBinder、PrKERNELv4およびPrFILEが採用されています。

今回イーソル製品が採用されたのは、約331万画素CCD搭載の「DZ-GX3300」、約212万画素CCD搭載の「DZ-GX3200」、約133万画素CCD搭載の「DZ-GX3100」の3機種です。この中でPrKERNELv4は、システム全体のベースとなるタスク管理やメモリ管理、リアルタイム処理を行います。PrFILEは、『DVDカムWooo』が提供する、SDメモリーカードへ静止画データを記録したり記録されたデータを読み出したりする機能を実現しています。


「DZ-GX3300」「DZ-GX3200」「DZ-GX3100」の最大の特長は、約1秒で撮影可能になる「秒撮」モードを搭載していることです。この機能を使うことで、取りたいシーンを逃さずすぐに撮影を開始することができます。さらに、録画した動画から気に入ったシーンを選んで写真(静止画)にすることができる「静止画キャプチャー」機能を搭載しています。また、MPEG2圧縮を基本とした DVD映像の特性にあわせた映像処理機能を持つ「ピクチャーマスター for DVDカム」を搭載し、高画質映像の記録、再生を実現しています。

日立製DVDビデオカメラ 製品情報



「DZ-GX3300」 「DZ-GX3200」 「DZ-GX3100」


株式会社日立製作所 製品開発事業部
ストレージ機器本部 デバイス設計グループ 青木盛男 様のコメント

「前モデルから引き続きイーソル製品を採用したポイントは、PrKERNELv4、PrFILEの性能と信頼性の高さ、および効率的な開発ができるeBinderの各種開発ツールや機能群でした。ライセンス契約がプロジェクトごとなので、契約の再締結なども必要なく、スムーズに開発に取り組むことができたこともよかった点です。」

イーソル株式会社 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「日立様に弊社製品をご評価いただき、DVDカメラ「DVDカムWooo」最新機種に引き続きイーソル製品をご採用いただけたことは、大変光栄なことだと考えています。多くの実績に裏打ちされたPrKERNELv4とPrFILEの安定性、eBinderが持つ資産の再利用性を促進や効率的な開発を可能にする各種開発ツールや機能群が、日立様の最新DVDカメラ開発にお役に立てたのではないかと考えております。今後も、デジタル家電をはじめとする、大規模・高機能なソフトウェア開発に的を当てた、優れた製品・サービスの提供に力を入れていきます。」


■補足資料
eBinderについて

eBinderは、T-Kernel、μITRONをコアとするシステム向けの開発スイートです。従来のT-Kernel/μITRONソフトウェア開発に不足していた、優れた開発環境を提供します。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。 eBinderは、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。

「eBinder」詳細



PrKERNELv4について

PrKERNELv4は、1999年のリリース以来、携帯電話やデジタルカメラなどのデジタル家電、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器までの幅広い分野で多くの実績を持つ、代表的なμITRON仕様のリアルタイムOSです。μITRON4.0 スタンダードプロファイルに完全準拠しており、機器の応答性を最大限に高めることができるプリエンプティブ・カーネル機能を搭載しています。各種組込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。また、資源獲得時に発生するタスクの実行優先順の逆転を最小時間で回避するプライオリティ・インバージョン(優先度逆転)の回避機構を標準装備しています。さらに、システムに必要な機能を実現するのに多様な手段を用意するため、ミューテックス、可変長メモリプール、資源の動的生成などの拡張機能も追加されています。
「PrKERNELv4」詳細



PrFILEについて

PrFILEは、FAT12/16/32、VFATをサポートしたFATファイルシステムです。PCのファイルシステム仕様と互換性をもつため、組込みデバイスとPC間で共通のファイルを取り扱うことができます。PrFILEは、コンパクトフラッシュ、SDカードを始め、豊富なメディアドライバを取り揃えています。現在イーソルでは、新FATファイルシステム「PrFILE2」を販売しています。従来のPrFILEの特長を引き継ぎ、さらにアプリケーション固有のカスタマイズ要求に柔軟に且つ迅速に対応できる構造を持っています。これからのデジタル家電製品に必須の機能を多く搭載しています。
「PrFILE2」詳細



イーソル株式会社 について

イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、 組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一 貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
イーソルはT-Engineフォーラムの幹事会員として、T-EngineおよびT-Kernel関連の技術開発、サービス提供を強力に進めています。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」のほか、T-Kernel の拡張版「eT-Kernel」、μITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」のリアルタイムOSをはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」 のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに 「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。


eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
* eT-Kernel、PrHTTPD、PrMAIL、PrSNMP、PrUSB、PrPCCARDはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。