2006 年 2月 8日
報道関係者各位
イーソル株式会社

コダックのデュアルレンズ搭載コンパクトデジタルカメラ「Kodak EasyShare V570」の開発に、イーソルの開発環境とリアルタイムOSを採用

~前モデルに続き、μITRONベースシステム開発スイート「eBinderR」を使って短期間での開発を実現~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、コダック株式会社 (本社:東京都中央区、代表取締役社長:小島佑介、以下コダック)の最新コンパクトデジタルカメラ『Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ(以下、V570)』のソフトウェア開発に、イーソルのμITRONベースシステム開発スイート 「eBinderR」が採用されたことを発表します。また、V570にイーソル製μITRON4.0仕様準拠リアルタイムOS「PrKERNELv4R」 が搭載されていることをあわせて発表します。eBinderとPrKERNELv4は、前モデル「Kodak EasyShare V550 Zoomデジタルカメラ」 および「Kodak EasyShare V530 Zoomデジタルカメラ」をはじめとするコダックの各種コンパクトデジタルカメラに 採用されています。

eBinderが提供する、リアルタイムOSを使ったシステム開発向けに特化した各種開発ツール・機能により、短期間で品質が高い製品開発を支援できました。またPrKERNELv4は、ソフトウェア内部でシステム全体のベースとなるタスク管理やメモリ管理、リアルタイム処理を行っています。こうしたPrKERNELv4の働きが、V570の起動時間の速さやスムースな操作感の一部につながっています。


V570は、23mm超広角(ウルトラワイド)レンズと光学3倍ズームレンズの2つのレンズとCCDセンサーを1つのカメラに搭載した世界初のコンパクトデジタルカメラです。超広角から5倍ズーム相当(23mm~117mm)までの広範囲の焦点距離を活かして、グループ写真、広大な風景、印象的なポートレイトから至近距離での撮影まで幅広く活用できます。特に、超広角レンズ86度の画角は、狭い部屋でも苦労なく対象物すべてを撮影したり、遠ざかることなく大きな建造物を撮影したり、広大な風景を存分に撮影したりできます。また、撮影した最大3枚の画像をカメラ内で1つの画像につなぎ合わせることができる、「ウルトラワイドパノラマ機能」を搭載していますので、広角の画像を3枚つないで180度のパノラマ写真も作成できます。他にも動画撮影機能など、スリムでコンパクトなボディながら豊富な機能満載のデジタルカメラです。さらに、コダック社の長年にわたるノウハウが詰まった「コダックカラーサイエンス画像処理専用チップ」により、豊かで鮮やかな自然の色合いを実現できます。

eBinderは、μITRON、T-Kernelを使うシステム向けの開発スイートです。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。eBinderは、C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成するモジュール群があわせて提供されます。大規模化、高機能化が進むデジタル家電製品などのソフトウェア開発の効率化を実現します。

PrKERNELv4は、1999年のリリース以来、携帯電話やデジタルカメラなどのデジタル家電、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器までの幅広い分野で多くの実績を持つ、代表的なμITRON仕様のリアルタイムOSです。μITRON4.0 スタンダードプロファイルに完全準拠しているほか、さまざまな拡張機能やPrKERNELv4独自の拡張機能を実装しています。カーネル共通部分はMISRA-Cに準拠しています。各種組込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。

コダック株式会社ウェブサイト


「eBinder」詳細


「PrKERNELv4」詳細





Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ


株式会社 コダック デジタル プロダクト センター
ソフトウェア設計グループ V570FW開発リーダ- 森 真一 様 のコメント

「既存モデルに続き、今回のV570にもeBinderとPrKERNELv4を使用しました。eBinderは、既存資産を使った開発がやりやすいので、 前モデルのソフトウェア資産を有効に活用し、使い慣れた環境で効率的に開発を進めることができました。PrKERNELv4は、 信頼性が高く性能もよいため、引き続き採用を決めました。このほか、ライセンス範囲がプロジェクトごとなので、新たなコストや契約の締結し直しなどの手続きに煩わされることがなかったことも、よかった点です。」

イーソル株式会社 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「コダック様の既存モデルに引き続き、このたびリリースされたV570に弊社製品を採用いただきまして、大変光栄です。 eBinderが提供するリアルタイムシステム開発のための各種ツールや機能と、PrKERNELv4の安定した信頼性が、高品質な製品開発に寄与できたのではないかと考えております。今後も、デジタル家電など、大規模で高機能の組込みソフトウェア開発に有用な製品とサービス提供に努めてまいります。」


■参考資料
イーソル株式会社 について

イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、 組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一 貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
イーソルはT-Engineフォーラムの幹事会員として、T-EngineおよびT-Kernel関連の技術開発、サービス提供を強力に進めています。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」のほか、T-Kernel の拡張版「eT-Kernel」、μITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」のリアルタイムOSをはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」 のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに 「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。


eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
* eT-Kernel、PrHTTPD、PrMAIL、PrSNMP、PrUSB、PrPCCARDはイーソル株式会社の商標です。
*EasyShareは米イーストマン・コダック社の米国およびその他の国における商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。