イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田 勉、以下イーソル)は、T-Kernel×WindowsR CEブリッジ モジュール「TWister」をリリースし、出荷を開始しました。「TWister」は、9月にマイクロソフト株式会社よりリリースされた WindowsR CE 5.0に実装されている、ブリッジフレームワークに完全対応しています。「TWister」を採用することにより、 T-Kernelが持つハードリアルタイム性能を実装すると同時に、WindowsR CEが持つGUI、ネットワーク、Webブラウザ、マルチメディアなどの高機能アプリケーションの実装が可能になり、従来のハイブリッドOSとは一線を画した新しいエンベデッドOS を実現できます。12月7日から9日まで東京国際フォーラムにて開催される「TRONSHOW2005」のイーソルブースにて、本製品のご紹介ならびにデモンストレーションを行う予定です。
TWisterを使用し、T-KernelとWindowsR CEのハイブリッドOSを採用したシステムをすぐに開発できる、スタートアップキットをイーソルから販売します。スタートアップキットの内容は以下の通りです: ● TWister(T-Kernel×WindowsR CEブリッジモジュール) ● eSOL T-Kernel(*1) ● T-Engineボード(T-Engine Board ARM920 MX1(横河ディジタルコンピュータ社製)) ● WindowsR CE 5.0 with Platform Builder(MicrosoftR WindowsR CE統合開発環境) ● WindowsR CE BSP(T-Engine Board ARM920 MX1向けWindowsR CE Board Support Package) ● eBinder for ARM(イーソル製T-Kernelベースシステム開発スイート※1年間の期間限定ライセンス) ● マニュアル・ドキュメント類 ● 1年間の保守サービス(質疑応答およびバージョンアップ)
MicrosoftR WindowsR CEブリッジフレームワークのハイブリッドテクノロジーにより、シングルCPU上でT-KernelとWindowsR CEの 二つのOSが並行動作します。ITRON、WindowsR上の既存のソフトウェア資産をそのまま流用できる設計になっており、開発コストを大幅に削減できます。さらに、TWisterがT-Kernelのタスク(*2)とWindowsR CEのスレッド(*2)の優先度を統合管理し公平に スケジューリングを行っているため、従来のハイブリッドOSのようにT-Kernelのタスクを優先的に実行してしまうようなことはなく、システム全体で最高優先度のタスクまたはスレッドに実行権を与えます。同様に、両OSの割込み優先度も統合管理しており、割込み処理中に新しい割込みが入ると、実行中の割込み処理がどちらのOSで処理されているかに関わらず、優先度の高い割込み処理に実行権を移します。また、TWisterは両OSのデバイスドライバ、アプリケーション間で使用できる、同期・排他・通信機能を提供する結合APIを用意しており、それらのAPIを使用してハイブリッドシステムを構築します。実際の開発時には、T-Kernelと WindowsR CEそれぞれのシステムは独立して開発を行うことができるため、開発フェーズのほとんどで他方のOSの知識を必要とすることはありません。 *1:eSOL T-KernelはT-EngineフォーラムのT-Licenseに基づき、イーソルから提供されるT-Kernelです。 *2:プログラムの最小単位を、T-Kernelではタスク、WindowsR CEではスレッドと呼びます。タスクとスレッドは同一の意味を持ちます。
▽TWister詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/twister.html ▽WindowsR CE 5.0詳細:http://www.microsoft.com/japan/windows/embedded/ce50/default.asp ▽TRONSHOW2005詳細:http://www.tron.org/show.html
イーソル株式会社 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント 「T-Engineフォーラムとマイクロソフト株式会社様双方が歩み寄った成果となるT-KernelとWindowsR CEブリッジフレームワーク に完全対応したTWisterは、従来のハイブリッドOSとはまったく異なり、お互いのOSの特長を最大限に生かした新しいOSを実現するブリッジモジュールです。これまで展示会場などでTWisterをご紹介してきましたが、多くのお客様にご興味をお持ち頂いております。両OSだけでなく、評価ボードやそれぞれのOSシステムの開発環境までを含んでいるTWisterスタートアップキットを使うことにより、二つのOSを使用したシステムの評価・開発にすぐに取り掛かることができます。」
■参考資料 イーソル株式会社について イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、 トータルソリューションを提供します。 イーソルはT-Engineフォーラムの幹事会員として、T-EngineおよびT-Kernel関連の技術開発、サービス提供を強力に進めています。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」のほか、T-Kernelの拡張版「eT-Kernel」、μITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」のリアルタイムOSをはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」のラインナップがあります。 2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。
*eBinder、PrKERNEL、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectはイーソル株式会社の登録商標です。 *TWister、PrSNMP、PrUSBはイーソル株式会社の商標です。 *Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における 登録商標または商標です。 *Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。 *TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。 *ITRON は "Industrial TRON" の略称です。 *μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。 *TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、 特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。 *記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
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