2004 年 7月 29日
報道関係者各位
イーソル株式会社

ITRON/T-Kernelベースシステム向け
開発スイート「eBinderR for SH」と「PARTNER-J/SH」・「PARTNER-Jet/SH」との連携動作を実現するオプション製品をリリース


~eBinderのソフトウェアデバッガ機能とJTAGのハードウェアデバッガ機能を融合~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、イーソルが開発・販売するITRON/T-Kernelベースシステム向け開発スイート「eBinder」のオプション製品、「eBinder for SH PARTNER-J Option」をリリースしたことを発表します。本オプション製品は、京都マイクロコンピュータ株式会社が開発・販売するJTAGエミュレータ「PARTNER-J/SH」および「PARTNER-Jet/SH」と、eBinderとの連携動作を可能にします。eBinderのJTAG連携は、これまでARM とMIPSで可能でしたが、本製品のリリースにより、SHプラットフォーム上でも、JTAGと連携した開発が行えるようになりました。

本製品を使うことで、eBinder提供の機能・ツールを利用して、JTAGを介したリアルタイムデバッグが可能になります。JTAGエミュレータ・デバッガだけでは実現できなかった、リアルタイムシステム特有の問題を解決するリアルタイム・デバッグツールやイベントの解析結果をグラフィカルに表示するイベント解析ツールなどのマルチプログラミングツールを使用し、品質の高いアプリケーション開発が行えます。また、PARTNER-Jが持つ各種ハードウェアデバッグ機能を、eBinderの画面から操作して使用することもできます。フラッシュメモリ上へのプログラムのロード・デバッグ、ハードウェアブレークや強制ブレークなど、JTAGエミュレータ特有の機能を使うことができます。

さらに、従来デバッグのための通信ポートが必要でしたが、JTAG接続のみでeBinderが使用できます。コンシューマ向けのデジタル家電などは、その筐体の大きさの制限などにより、アプリケーションに必要な最小限の種類・数の通信ポートしか搭載されていないことが多くありますが、このような場合に本製品を使うことで、SHコアに内蔵されたJTAGポートを通信ポートとして使用することができるようになります。

イーソル株式会社
取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント

「今回の『eBinder for SH PARTNER-J Option』リリースにより、SHプラットフォーム上でのソフトウェア開発においても、eBinderのJTAG連携が可能になりました。JTAGポートをデバッグポートとして使用できるほか、eBinderとPARTNER-J両方が提供する開発ツール・機能を使用することで、ドライバからアプリケーションまでの幅広いレベルのソフトウェア開発が可能になるなど、開発者の方にとって併用するメリットは大きいと確信しています。」

▽「eBinder」詳細:
http://www.esol.co.jp/embedded/ebinder.html
▽ 「JTAG連携」詳細:
http://www.esol.co.jp/embedded/ebinder_with_jtag.html
▽ 「PARTNER-J」詳細:
http://www.kyoto-microcomputer.co.jp/j/index.html
▽ 「PARTNER-Jet」詳細:
http://www.kyoto-microcomputer.co.jp/jet/index.html

(1)eBinder について
eBinderは、RTOSベースのシステム向け開発スイートです。RTOSベース・プラットフォームと開発ツール群が合わせて提供されます。システム構築及び管理に威力を発揮するコンフィギュレーション及びビルド機能、最大8個までのタスクを全システムを停止することなく同時にデバッグできるマルチコンテキストデバッグ機能、カーネルはもちろん、ソフトウェア部品の状態遷移やプログラム実行時の状態を参照できるシステムデバッグツール、そしてターゲットのファイルシステム操作やマルチコンテキストの実行制御、任意の関数実行などのスクリプトをサポートする、強力なシェルを提供しています。また、他のリアルタイムシステム開発ツールと異なり、これらの機能はターゲットシステムを停止させることなく利用できます。特にアプリケーション開発時においては、カーネルやドライバタスクは停止させずに特定のアプリケーションタスク(群)の検証を行う事ができ、対象となるアプリケーションタスクのみに注力できます。これにより、従来アプリケーションタスクをブレークさせると割り込みもドライバも停止してしまい、実システム動作と異なってしまうという問題や、アプリケーションタスクの検証に下層ソフトの知識が要求されると言った問題を解決し、高品質なソフトウェア開発の検証コストを削減します。特に、PackageBuilder(パッケージビルダ)は、MWベンダ、あるいはユーザが自由にソフト部品パッケージを作成・追加できる機能を提供し、ユーザのソフト部品管理のプラットフォームを提供しています。eBinder詳細は、http://www.ebinder.jp/ をご覧ください。

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。 2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。

* eBinder、eParts、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PrUSB、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
* PARTNER-J、PARTNER-Jetは京都マイクロコンピュータ株式会社の商標です。
*TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON および ITRON は特定の商品ないしは商品群を指す名称ではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。