2003年6月26日
報道関係者各位
イーソル株式会社

デジタルスチルカメラからのダイレクトプリントを可能にする『PictDirect』をリリース


~CIPA標準規格PictBridgeに準拠~
 

イーソル株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、このたびカメラ映像機器工業会(CIPA)標準規格PictBridgeに準拠したミドルウェア『PictDirect』を開発し、7月末に新規にリリースすることを発表します。『PictDirect』を導入した機器は、PictBridgeを採用したデジタルカメラやプリンタであれば、メーカや機種を問わず自由な組み合わせで直接接続し、パソコンを介さない撮影画像の印刷を可能にします。その他、ユーザシステムへの『PictDirect』導入時のコンサルティングサービスや受託開発、ロゴ認証代行サービスなど、トータルなサービスも提供します。

→ [PictDirect ブロック図]

PictBridgeとは、デジタルスチルカメラで撮影した画像を、パソコンを介さずに印刷するダイレクトプリントをはじめ、多様なデジタルフォトソリューションを提供する標準規格です。キヤノン、富士写真フィルム、ヒューレッド・パッカード、オリンパス光学工業、セイコーエプソン、ソニー(アルファベット順)の6社から提案されたダイレクトプリントの規格が、CIPA規格(CIPA DC-001-2003)として認証されたもので、2003年2月に正式発表されました。

PictBridgeに対応したデジタルスチルカメラとプリンタは、USBインタフェースで直接接続します。通信プロトコルは、物理通信レイヤーとしてUSBを用い、その上位のトランスポート層の通信プロトコルとしてPTP(Picture Transfer Protocol)を用いています。PictBridgeは、PTP層とアプリケーションとのインターフェースプロトコルを規格化したものです。

『PictDirect』は、PictBridge規格のフルスペックに対応しています。OS、ユーザアプリケーション、ファイルシステムなどのターゲットシステム依存部は切り出されてラッパー関数として提供されるため、システムへの移植が容易にできるのが特長です。また、トランスポート層に採用されるPTPはオプションで提供します。

イーソルが提供するμITRON4.0 PrKERNELv4、USBデバイス側スタックPrUSB、FAT互換ファイルシステムPrFILEなどeParts製品と組み合わせることで、簡単にPictBridge対応機器を構築できます。また、RTOSベースシステム向け開発スイート eBinderを使用することで、低コスト、短期間での製品開発が可能です。

尚、7月9日から11日まで東京ビッグサイトにて開催される、第6回組込みシステム開発技術展(ESEC)イーソルブース内(ブース番号:19-10)において、『PictDirect』とその他eParts製品、eBinderを組み合わせたソリューションをご紹介します。

PictBridge 詳細

【イーソル株式会社
取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸のコメント】

「高性能化したデジタルスチルカメラやプリンタはここ数年間で急速に普及が進み、今回リリースしたPictBridge準拠『PictDirect』が実現する、デジタルスチルカメラからプリンタに直接接続しプリントアウトするニーズは今後もますます高まってくると予想しています。脱PC時代を迎え、コンシューマ製品を代表とする組み込み機器も多様な形態をとるようになってきましたが、エンドユーザの利便性を考慮すれば、各社独自の方式を採用するのではなく、標準規格に準拠することは重要です。弊社は『PictDirect』の販売だけでなく、その他必要なRTOSやミドルウェア、開発環境のご提供ならびに、『PictDirect』開発時のノウハウをもとにしたコンサルティングサービスやロゴ認証代行サービスなどのトータルなサービスで、開発者をサポートしていきます。」

■補足資料

(1)PictDirectについて
PictDirect は、CIPA規格PictBridgeに準拠した機器を構築するためのSDK(Software Development Kit)です。PictBridgeとは、デジタルスチルカメラから撮影された画像を、パソコンを介さずにプリンタで印刷するための規格です。PictDirect を導入することで、PictBridge規格に準拠した機器であれば、メーカや機種を問わず相互に接続できます。PictDirectはプリンタなどの画像入力デバイスおよびデジタルカメラなどの画像出力デバイスに対応しています。PictBridge規格のフルスペックに対応しているほか、OSやユーザアプリケーション、ファイルシステムなどのターゲット依存部は切り出されてラッパー関数として提供されており、他のシステムへの移植が容易にできます。PTP(Picture Transfer Protocol)Layerは、オプションにて提供します。その他、ユーザシステムへPictDirectを導入する際のコンサルティングサービス、受託開発やロゴ認証代行サービスなど、トータルなサービスを提供します。

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。

■ PictDirect, PrUSBはイーソル株式会社の商標です。
■ eBinder, PrKERNELv4,PrCONNECT,PrFILEはイーソル株式会社の登録商標です。
■ TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
■ ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
■ μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
■ TRON および ITRON は特定の商品ないしは商品群を指す名称ではありません。
■ 記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。