自動運転システム向けプラットフォーム技術に、イーソルのメニーコアOS適用を検討
~名古屋大学などを中心に本日発足したインターネットITS協議会「アーバンドライブWG」に参加~
報道関係者各位
アーバンドライブWGは、名古屋大学などが中心になって立ち上げた、自動運転技術の実用化と市場創出に向けて公道実証実験を実施するワーキンググループです。周囲の環境認識や操作支援などを行う自動運転の実現には、カメラや各種センサ、V2X(Vehicle to X)通信などを介して取得する大容量データを使用した膨大な計算のリアルタイム処理や、そのための高い演算性能を持つプロセッサなどが必要になってきます。優れた性能と電力効率を達成できるメニーコア技術は、こうした要求を満たせる有力な選択肢のひとつです。
イーソルは、自社での研究・開発に加え、産学連携や国内外の業界団体での活動、学会での論文発表など、メニーコア技術の普及・推進や新たなエコシステムの構築に向けて積極的に活動しています。米国Multicore Associationでは、Software-Hardware Interface for Multi-many-core(SHIM)ワーキンググループのチェアを務めています。
イーソル株式会社 ソフトウェア技術統括責任者 兼 技術本部長 権藤 正樹 のコメント
「各国政府による政策や法律の整備、自動車各社の商品化の発表など、自動運転技術の実用化に向けた動きが活発化しています。産学各機関が連携するアーバンドライブWGの発足により、さらにこうした動きが加速するものと期待しています。膨大な処理能力が不可欠な自動運転システムは、メニーコア技術が適した応用分野のひとつです。イーソルは、メニーコアOS技術と、厳しい品質基準が要求される車載システム開発の技術と知見をもとに、自動運転技術の実用化に寄与します。」
- 名古屋大学発表プレスリリース(2014年9月16日)
■補足資料
eSOL eMCOSについて
eSOL eMCOS(イーソル エムコス)は、商用では世界初の組込みシステム向けメニーコアプロセッサ対応リアルタイムOSです。メニーコアプロセッサは、サイバーフィジカルシステム、画像認識やネットワーク通信、車載、医療、交通システム、エネルギー、ロボットなど、消費電力を抑えながらより高度な制御が求められる高度なシステムで採用が見込まれています。eMCOSは、これまでのリアルタイムOSとはまったく異なる「分散型マイクロカーネルアーキテクチャ」を採用することで、数十、数百のコアを持つメニーコアプロセッサの性能を最大限に引き出します。さらに、特許出願中の「セミプライオリティベーススケジューリング」(特願2012-247172)を搭載することで、メニーコアで期待される高いパフォーマンスとスケーラビリティに加えて、組込みシステムに不可欠なリアルタイム性を両立しています。また、シングルコアプロセッサやマルチコアプロセッサと同じプログラミングモデルとインターフェースを利用した、従来の方法でアプリケーションを開発できます。
eSOL eMCOS詳細
イーソル株式会社について
イーソル株式会社は「Inside Solution」をブランドスローガンに、1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、および流通・物流業界で実績を重ねて参りました。ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、そしてトータルソリューションを提供しております。弊社は創業直後より30年以上にわたって、高信頼かつ高性能の組込みOS・開発環境・各種ミドルウェアを自社開発、販売し、デジタルカメラなどの情報家電製品から車載情報機器や人工衛星システムにいたるまで、数多くの組込みシステムに採用いただいています。日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。さらに、顧客様のシステムに特化した組込みアプリケーション開発やコンサルテーションも創業時より行っており、これら様々な規模のシステム開発実績による技術とノウハウの蓄積を背景としたサービスは、多くの顧客企業様より高いご信頼をいただいております。また、組込み技術の応用市場としての流通・物流業界においても、指定伝票発行用車載プリンタ、耐環境ハンディターミナル、冷凍庫ハンディターミナルなどの製品企画および販売を行い、高い評価をいただいております。
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