イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田 勉、以下イーソル)は、コーウェア株式会社(以下コーウェア)と共同で、イーソルが開発・販売するT-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」とコーウェアが開発・販売する仮想ソフトウェア開発・デバッグ環境「CoWare Virtual Platform」を連携動作させるための機能を開発中であることを発表します。eBinderとCoWare Virtual Platformの連携により、ターゲットボードを用いずに、高速な仮想プラットフォーム上でソフトウェアの開発・検証ができるようになります。ハードウェアの完成を待たずに、ソフトウェア開発を行えるので、ハードとソフトの並行開発を行い、製品を早期に市場に投入することができます。ソフトウェア開発の大規模化・高機能化が進む、車載機器、デジタルコンシューマ機器などに最適です。
本日開催のコーウェア主催ESV User's Meeting 2009(会場:ホテルインターコンチネンタル東京ベイ)のイーソルブースにおいて、本内容およびeBinderをご紹介します。
CoWare Virtual Platformは、CPUの命令セット・シミュレータに加え、バスやSoC内外の周辺デバイスを高速シミュレーションする仮想プラットフォームです。リアルタイムシステム開発に特化した開発・検証ツールと機能を提供するeBinderとCoWare Virtual Platformを組み合わせて使うことで、デバイスドライバから上位のアプリケーションまでのすべての組込みソフトウェアを、PC一台で、短期間、低コストで開発できるようになります。eBinderは、開発対象ソフトウェアのコンフィギュレーション、ビルド、デバッグから検証までの一連のソフトウェア開発工程カバーする、C/C++コンパイラを含む開発ツール・機能群を提供します。リアルタイムOSを使うソフトウェア開発のためにゼロから設計・開発されているため、同期や排他、割り込みなどリアルタイムシステム特有の課題を容易に解決できます。正確なマルチプログラミングと複雑なシステムの動きの俯瞰を強力に支援するeBinderの開発ツールを使って、高品質なソフトウェアを開発できます。
eBinderは、イーソルが開発するソフトウェアプラットフォーム「eCROS」の一要素です。eCROSはeBinderに加え、T-Kernel/μITRONベースのリアルタイムOS、USBスタックやネットワークプロトコル、GUIなどの各種ミドルウェア、製品サポートや受託開発などのプロフェッショナルサービスから構成されます。CoWare Virtual Platform上でeCROSのリアルタイムOSやミドルウェアを利用することで、ソフトウェアプラットフォーム構築の作業を省略できるため、さらに短期間・低コストでのソフトウェア開発を実現できます。
コーウェア株式会社 代表取締役 社長 今村 信之 様 のコメント 「CoWare Virtual PlatformとeBinderの組み合わせは、大規模化が進むソフトウェア開発のさらなる効率化を迫られている組込みソフトウェア開発者にとって有効な解決策となります。今後もイーソルとの協業のもと、組込みソフトウェア開発を強力に支援していきます。」
イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント 「CPUに加えてバスや周辺デバイスの高速シミュレーションを行うCoWare Virtual PlatformとeBinderの連携が実現することで、PC一台で、本格的にソフトウェア開発を進められる環境をご提供できるようになります。eBinderを含むeCROSはカーナビ、カーオーディオなどの車載機器やデジタルコンシューマ機器などで多くの採用実績があります。eCROSを活用することで、高品質なソフトウェアをさらに短期間・低コストで開発できます。」
補足資料
■イーソル株式会社と「eCROS」について イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。 エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』(eSOL Component Real-time OS platform/イークロス)をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた4つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。 日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは イーソル株式会社の登録商標です。 *eCROS、eT-Kernel、PrUSBはイーソル株式会社の商標です。 *TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。 *ITRON は "Industrial TRON" の略称です。 *μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。 *TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、 特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。 *記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
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