2009年10月5日
報道関係者各位
イーソル株式会社

教育機関に、無償でT-Kernel/μITRONソフトウェアプラットフォーム「eCROS」を提供


~「eCROSアカデミックプログラム」を開始~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、T-Kernel/μITRONベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」を、教育機関を対象に無償でライセンスするプログラム「eCROSアカデミックプログラム」を開始しました。大学に所属する教授や学生、研究者は、授業やゼミ、研究プロジェクトなどで、高性能・高品質のeCROSを利用できるようになります。

eCROSアカデミックプログラムは、商用目的以外で組込みシステムの評価や開発、研究を行う教育機関を対象とし、リアルタイムOSと開発ツール、およびミドルウェアを含むeCROS一式を、原則として無償で提供します(※)。イーソルは、本プログラムを通じて、高い技術力を持つ未来の組込みソフトウェア技術者の育成や研究促進に貢献するとともに、最先端の技術や工学を扱う教育・研究現場からのフィードバックを、より優れた組込みソフトウェアプラットフォームの開発に還元することをねらいとしています。

eCROSは、T-KernelまたはITRONから選択できるリアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェア、プロフェッショナルサービスの4つの要素から構成される、統合化されたソフトウェアプラットフォームです。スケーラブルOSのメリットを活用したソフトウェアの共通化と、システムの信頼性確保を強力に支援します。統合化されたeCROSを導入することで、プラットフォーム構築にかかる作業と時間が省略でき、すぐにアプリケーション開発に着手できます。eCROSは、デジタル家電やカーナビ・カーオーディオ、監視カメラなどのネットワーク機器やセキュリティ機器、OA 機器、FA機器、航空宇宙など、様々な分野で多数の採用実績を持っています。

eCROSアカデミックプログラムでは、eCROSを構成する要素のうち、OS、ミドルウェア(ファイルシステム、ネットワークプロトコル、USBスタック)、開発ツールから必要なものを選択して利用できます。これらは、eCROS製品の商用版をそのままオブジェクトコード化した形で提供されます。また、対応ハードウェアは、マルチコアプロセッサを含め、商用eCROS製品が対応する、ARMR、SH、MIPS、Power ArchitectureのCPUアーキテクチャおよびボードをすべてカバーしています。

※有償になる場合もあります。詳細はお問い合わせください。

▽eCROSアカデミックプログラム詳細: http://www.esol.co.jp/embedded/ecros_ap.html
▽eCROS詳細: http://www.esol.co.jp/embedded/ecros.html


イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「eCROSアカデミックプログラムは、市場に出ているさまざまな組込み機器に採用され、機能性や性能、品質が実証されたeCROSを、教育機関の現場で利用していただくためのプログラムです。産学連携プロジェクトなどでの利用も歓迎します。本プログラムが、未来の技術者育成や研究促進に貢献し、さらには組込みシステム業界全体のさらなる発展の一助につながることを期待しています。」

補足資料

■イーソル株式会社と「eCROS」について
  イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
  エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』(eSOL Component Real-time OS platform/イークロス)をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた4つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。
  日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。



*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrUSB、PrMTPはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。