2002年11月1日
報道関係者各位

イーソル株式会社

組込みシステム統合開発環境「eBinder(R)」が日立純正コンパイラに対応


~標準でeBinder とバンドル提供、サポートもイーソルで一本化~
 

イーソル株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:澤田勉)の組込みシステム統合開発環境「eBinder」が、従来からのGNUコンパイラに加え、株式会社日立製作所が開発・販売しているSuperH(TM) RISC engine C/C++コンパイラパッケージ Vs.6.0(HEW6.0コンパイラ、以下日立SH-Cコンパイラ)に対応しました。本製品は11月1日より発売を開始いたします。SuperH RISC engine C/C++コンパイラパッケージは、「eBinder」とバンドルして標準で提供されます。

→[eBinder(R) の画面イメージ]

日立SH-Cコンパイラのほか、SolutionEngine(R)ボード(MS7709SSE、株式会社 日立超LSIシステムズ製)に対応したBSP(Board Support Package)、イーソル製μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」およびミドルウェア群をバンドルしてユーザに提供されます。実績のあるFATファイルシステム「PrFILE」、TCP/IPプロトコルスタック「PrCONNECT」をすぐに使用することができますので、プログラム開発、デバッグ・テストにいち早く取り掛かることができます。

なお、バンドルして提供される日立SH-Cコンパイラについては、イーソルでまとめてサポートを行います。窓口を一つに絞ることができるので、お客様を煩わせることはありません。

「eBinder」日立SH-Cコンパイラ対応版の特長は以下の通りです。

・日立SH-Cコンパイラが提供するランタイム・ライブラリとeBinder のランタイムライブラリ及びLFS(論理ファイルシステム)との統合も行われているため、マルチタスクに対応したCライブラリ環境が提供されます
・日立SH-Cコンパイラと完全に統合されているため、eBinderから直接呼び出すことができます
・他のeBinder ラインナップと等価な、ソフトウェア部品単位のコンフィギュレーション・ビルドからデバッグ・テストに役立つ機能を提供しています

今回対応したのはC言語ですが、来年度にはC++にも対応する予定です。

「eBinder」の詳しい動作条件や価格については、イーソル営業部(電話03-5301-5325)までお問い合わせください。

【株式会社日立製作所
半導体グループソリューション技術部長 菅原 正彦 殿のコメント】

組込み業界での実績に基づく確かなノウハウが集結されたイーソル社の「eBinder」とSH-Cコンパイラ、さらにSuperH RISC CPUが組み合わさることで、SuperHを使用する機器製品をターゲットとする開発者の負担を軽減し、高品質な製品を開発することができます。イーソル社と協力し、開発者の皆様により良い環境を提供していきます。

【イーソル株式会社
取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸のコメント】

SuperH RISC CPUの開発元である日立殿が開発したSH-Cコンパイラは市場で大きな実績と定評があります。今回のSH-Cコンパイラ対応により、「eBinder」のような高度な機能を備えた開発環境をお求めの方々にとって、意味のある選択肢がひとつ増えたことになります。イーソルは日立殿と協力し、SH-Cコンパイラのサポートはもちろん、カスタマイズやコンサルティングサービスなど、開発者の方々のニーズに合わせたノウハウを提供し、トータルにバックアップしていきます。

■ 補足資料
(1)「eBinder」について
eBinderは、RTOSを使った組込みシステム向けの開発環境です。システム構築及び管理に威力を発揮するコンフィギュレーション及びビルド機能、最大8個までのタスクを全システムを停止することなく同時にデバッグできるマルチコンテキストデバッグ機能、カーネルはもちろん、ソフトウェア部品の状態遷移やプログラム実行時の状態を参照できるシステムデバッグツール、そしてターゲットのファイルシステム操作やマルチコンテキストの実行制御、任意の関数実行などのスクリプトをサポートする、強力なシェルを提供しています。また、他のリアルタイムシステム開発ツールと異なり、これらの機能はターゲットシステムを停止させることなく利用できます。特にアプリケーション開発時においては、カーネルやドライバタスクは停止させずに特定のアプリケーションタスク(群) の検証を行う事ができ、対象となるアプリタスクのみに注力できます。これにより、従来アプリタスクをブレークさせると割り込みもドライバも停止してしまい、実システム動作と異なってしまうという問題や、アプリタスクの検証に下層ソフトの知識が要求されるといった問題を解決し、高品質なソフトウェア開発の検証コストを削減します。eBinderについての詳細は、 http://www.ebinder.jp/をご覧ください。

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する、という理念のもと、組込みソフトウェア業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、ライセンス & ロイヤリティフリーでソースコードを 公開しているμITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。

■ SuperHは、株式会社 日立製作所の商標です。 SolutionEngineは株式会社日立超LSIシステムズの日本における登録商標です。
■ eBinder, PrKERNELv4, PrFILE, PrCONNECT, PrUSB, PrOSEKはイーソル株式会社の登録商標です。
■ TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
■ ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
■ TRON, ITRON,はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
■ その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。
■ 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。