イーソル株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:澤田勉)は、 イーソルが開発・販売するμITRON組込みシステム統合開発環境「eBinder」の MIPS/GNUコンパイラ対応版を3月18日に新規にリリースいたします。
このたび「eBinder」は、VR4100シリーズに対応しました。 VR4100シリーズは、MIPS64ビットRISCアーキテクチャを採用したNEC製高性能マイクロプロセッサで、特に携帯型情報機器向けに開発された製品群です。キャッシュ・メモリ、高速積和演算器、メモリ管理ユニットを標準で備えた超低消費電力のCPUコアを搭載、 またバッテリ駆動型携帯情報機器に必要とされる周辺機器用インタフェースを内蔵しています。今回のリリースにより、VR4100シリーズのマイクロプロセッサをプラットフォームとするプリンタなどのOA機器、車載用途をはじめとする幅広い携帯型情報機器などのアプリケーション開発者は、「eBinder」が提供する豊富な機能を享受でき、アプリケーション開発に掛かるコストと時間を大幅に削減できます。
「eBinder」は、リファレンスボードとして、VR4131が搭載された京都マイクロコンピュータ製「Solution Platform for VR4131」に対応、コンパイラはGCC(GNUコンパイラ)に対応しました。「eBinder for MIPS」は、これらのリファレンスボードとコンパイラをバンドルして提供されます。また、VR4100シリーズのみならず、VR4300シリーズ(TM)への対応実績もあります。 イーソル株式会社 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山伸幸 のコメント 「MIPSはOA、通信、ネットワーク管理、デジタル情報家電デバイス等の用途で幅広く使用されています。 そのMIPSにμITRONを使った開発に威力を発揮する「eBinder」が対応したことで、 これらのアプリケーション開発者を力強くサポートすることができます。 今回の対応で「eBinder」は組込みデバイスで最も多く採用されているARM, SH, MIPS全てに対応しました。 組込みソフトウェア開発者により幅広いソリューションを提供できることを確信しています。」
eBinderについて μITRONは、いまやOSが搭載された全家電製品の80パーセントのシェアを持つ、最もポピュラーなカーネルです。 その一方で、現在市販されているμITRONの開発環境は、十分な機能が提供されておらず、トロン協会の調査では、 ITRONの短所として、14.1パーセントの技術者が「開発環境/ツールの不足」を挙げています。 (トロン協会、MST2000アンケート結果より)また、μITRONはスケジューリング機能のみを実装したコンパクトな カーネルであるため、必要なソフトウェア部品と組み合わせる必要があります。 他社のμITRONやソフトウェア部品の組み合わせは、なかなかスムーズにいかないのが通常です。 eBinderは、これらの課題を解決するμITRON対応組込み開発環境です。 ITRONとアプリケーションに必要な最低限のソフトウェア部品を、そのベンダや種類を問わず、 自由に組み合わせることができ、コンフィギュレーションからビルド、デバッグ・テストまでの開発工程をサポートします。 eBinderは、ダイナミックローディング機能、マルチコンテキストデバッグ機能などの先進的な機能を備え、 カーネルやソフトウェア部品の状態遷移や内部情報をリアルタイムに参照できる高度なシステムデバッグツールを提供します。 さらに、ソフトウェア部品とXMLで記述したそれらの情報をまとめて「パーツ」化する手法により、 ソフトウェア部品の再利用を促進するほか、開発期間の短縮・品質の向上に貢献します。 eBinderは、他のOSへも対応できるよう設計されており、現在注目されている組込みLinuxなども視野に入れています。
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*eBinderはイーソル株式会社の登録商標です。 *ePartsはイーソル株式会社の登録商標です。 *TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。 *ITRON は "Industrial TRON" の略称です。 *μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。 *TRON および ITRON は特定の商品ないしは商品群を指す名称ではありません。 *その他すべての名称は、各社の登録商標、商標、またはサービスマークです。 |