2001年11月20日
報道関係者各位

イーソル株式会社
株式会社 PALTEK

イーソル、μITRON対応統合開発環境「eBinder(TM)」の「Excalibur(TM)」対応版を開発中

~ 年内のリリースを予定 ~
 

組込みシステムエンジニアリング技術と製品を提供するイーソル株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:澤田勉)は、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)のリーディングカンパニーである米アルテラ社が開発した、 ARM-Basedエンベデッド・プロセッサ搭載のPLD、「Excalibur」にμITRON対応統合開発環境「eBinder」が対応中であることを発表しました。年内のリリースを予定しています。この対応により「Excalibur」をプラットフォームとする産業用機器からDSLアクセス・コンセントレータまでの幅広い組込み機器開発にかかる、コストと工数を大幅に削減します。

組込み機器の高機能化、高性能化の市場ニーズに伴い、これまでソフトウェアで実現していた機能をハードウェアで実現する傾向が強くなってきています。 最大200MHzで動作する業界標準の32ビットRISCプロセッサ・コア、ARM922Tを搭載する「Excalibur」は、高い集積度とプログラマビリティを備えており、開発者は、システム要求事項に応じて、柔軟にハードウェアを設計することができます。μITRON対応統合開発環境「eBinder」は、ソフトウェア全体を各機能、ライブラリ毎にコンポーネント化し、コンポーネント単位のコンフィギュレーションからデバッグまでをサポートしています。このような2つの柔軟性の高い開発環境を組み合わせることで、より柔軟な組込みシステム開発が可能になります。

■各社コメント

株式会社 PALTEK

「組込みソフトウエアの分野での信頼と実績を重ねるイーソルの「eBinder」の「Excalibur」対応により、PLDリーディングカンパニーである米アルテラ社のソリューションと合わせて、より充実した組込み機器開発環境となることを期待します。」

イーソル株式会社
取締役 エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸のコメント

「組込機器の開発には、ハードとソフトの連携が大変重要になっています。特にハード面では、ARMをコアにしたSOCが多くの半導体ベンダーから提供されるようになりました。米アルテラ社の「Excalibur」はSOCを構成するI/OをFPGA部分でカスタマイズしたり、独自のIPを組み込んで使うことができるようなります。その際、OSやドライバー、また、プロトコルスタックなどのミドルウエア、アプリケーションを同時に開発デバッグしたい要求があると思われます。 弊社の「eBinder」が「Excalibur」に対応することで、ハードウエアの開発と同時に、ソフトウエアの開発、デバッグを即時にスタートすることができます。 開発期間を短縮することが重要な組込み製品開発にハードとソフト両面でのSolutionを提供できると考えています。」

Excalibur Embedded Solution
米アルテラ社の新たなExcaliburエンベデッド・プロセッサ・ソリューションは、システム全体をシングル・チップのPLDに集積する際に必要なツールを提供します。 Excaliburソリューションは、プログラマブル・ロジック、メモリ、プロセッサ・コアをインテグレーションする際の煩雑さを解消し、エンベデッド・システムの開発に要求される、使いやすさ、短い開発期間、そして低いNREを実現しています。

eBinderについて
μITRONは、いまやOSが搭載された全家電製品の80パーセントのシェアを持つ、最もポピュラーなカーネルです。その一方で、現在市販されているμITRONの開発環境には、μITRONの特性を生かした十分な機能が提供されていない現状があります。トロン協会の調査では、ITRONの短所として、14.1パーセントの技術者が「開発環境/ツールの不足」を挙げています。(トロン協会、MST2000アンケート結果より)また、μITRONはスケジューリング機能のみを実装したコンパクトなカーネルであるため、必要なソフトウェア部品と組み合わせる必要があります。他社のμITRONやソフトウェア部品の組み合わせは、なかなかスムーズにいかないのが通常です。  eBinderは、これらの課題を解決するμITRON対応組込み開発環境です。最大8個までのタスクを同時にデバッグできるマルチコンテキストデバッグ機能、カーネルはもちろん、ソフトウェア部品の状態遷移やプログラム実行時の状態を参照できるシステムデバッグツールなど、リッチなデバッグ機能を提供します。また、μITRONとアプリケーションに必要な最低限のソフトウェア部品を、そのベンダや種類を問わず、自由に組み合わせることが容易にでき、コンフィギュレーションからビルド、デバッグ・テストまでの開発工程をサポートします。さらに、ソフトウェア部品とそれらの情報をXMLファイルに記述しパッケージ化する手法により、ソフトウェア部品の再利用と流通を促進するほか、開発現場が抱えている開発期間の短縮・品質の向上といった課題を解決します。  eBinderは、他のOSへも対応できるよう設計されており、現在注目されている組込みLinuxなども視野に入れています。

株式会社 PALTEKについて
株式会社PALTEK、米アルテラ社のPLDをはじめとする半導体のソリューションサプライヤーとして、 独自のマーケティング手法を駆使して、お客様のニーズにあった製品、 技術サポートを含め、トータルサービスを国内の通信機器をはじめとした機器メーカーに提供しております。

イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、「トータルソリューション」を提供します。  取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、ライセンス & ロイヤリティーフリーでソースコードを公開しているμITRON「PrKERNEL」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。

以上

*eBinderはイーソル株式会社が商標登録を出願中です。(出願番号:商願2000-51411)
*Excaliburは米アルテラ社の商標です。
*TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON および ITRON は特定の商品ないしは商品群を指す名称ではありません。
*その他すべての名称は、各社の登録商標、商標、またはサービスマークです。