宇宙機器用開発プラットフォーム「Space Cube Ⅱ」【人工衛星システム】

独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 様

科学衛星のシステム規模が大きくなり、搭載される機器が多種多様になるにつれて、高い信頼度を確保しながら、開発と試験の効率化を進めることが、科学衛星開発において大きな課題となってきています。JAXA様では、こうした課題を克服するための衛星アーキテクチャの研究を進めており、その一環で次世代科学衛星向けデータ処理計算機「SpaceCube Ⅱ」が開発されました。SpaceCube Ⅱは、小型衛星から大型衛星に至るまで共通に適用可能な「スケーラブルな」アーキテクチャの構築と実証を目指したデータ処理装置です。また、ネットワーク型の衛星アーキテクチャの実現を目的に、IEEE1355をベースとした次世代の宇宙機用ネットワーク規格「SpaceWire」を実装しています。


標準ソフトウェア開発環境としてeT-KernelとeBinderが採用されたSpaceCube Ⅱ用CPUボードは、縦168mm、幅168mmのコンパクトな外形を持っており、MIPS 5Kfアーキテクチャを採用した64ビットMPUであるHR5000が実装されています。また、装置内部バスとして CompactPCIバス、外部通信インタフェースとしてSIOのほか人工衛星を構成する装置間接続、モジュール間接続などに利用される SpaceWireが搭載されています。SpaceCube Ⅱ用CPUボードは、JAXA様のほか、宇宙関連各社、大学などにおいて、共通プラットフォームの一つとして展開されていく予定です。


  
水星探査計画BepiColombo JAXA/ESA
 (European Space Agency) の共同ミッション  
 金星探査計画Planet-C JAXAミッション


採用製品