概要
eMCOS SDKは、メニーコアOS eMCOSを中心に構成したソフトウェア開発キットです。eMCOSやメニーコアプロセッサの評価に最適です。
eMCOSはPOSIXのAPIをサポートし、標準的なドライバ群と一緒に提供されます。このため、シングル/マルチコア向けのLinuxアプリケーション資産を容易に再利用できるので、短期間で評価ができます。
Kalray MPPA®-256、Renesas RH850、Renesas R-Car H3、Xilinx Zynq UltraScale+ MPoCに対応した「eMCOS SDK」を提供しています。
構成
eMCOS SDKは、eMCOSと各種ミドルウェアを含むランタイムソフトウェアと、eMCOSに特化した開発ツール群「eMCOS IDE Plug-in」で構成されます。
ランタイムソフトウェアには、eMCOSに加え、TCP/IPプロトコルスタック、FATファイルシステム、USBホストスタック、およびデバイスドライバを含むボード依存部 Board Support Package(BSP)が含まれます。

eMCOS アプリケーション開発
eMCOSのアプリケーション開発には、eMCOS/eT-Kernel向け統合開発環境「eBinder」を利用します。
メニーコア対応デバッガ
スレッド(タスク)単位でウィンドウを開き、ステップ実行やブレークなどができます。
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Realtime Profiler
Realtime Profilerは、システムの性能面のふるまいを解析表示するサンプリングベースのツールです。設計で意図した性能的ふるまいを各コア、スレッド、関数がしているかを確認することができます。比較的長時間にわたった動作の記録と解析ができるため、システムの特定の機能の動作が遅い場合などのボトルネックの解析に大きな効果を発揮します。
スレッド(タスク)や関数別のCPU使用率を、メニーコアプロセッサ全体、特定コア、特定スレッドと段階的にスコープを変えて、グラフで表示します。また時系列の使用率の変化も表示できます。関数・スレッドの動作効率や、コアの使用効率を直感的に把握できます。
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Message Profiler
Message Profilerは、メッセージ通信の状況を解析するツールです。
eMCOSではほとんどのOS機能、そしてドライバやミドルウェア、アプリケーションに至るまで、メッセージパッシングの機能を用います。そのため、メッセージパッシングを解析することによって、システムの多くのふるまいを捉えることができます。
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Trace Analyzer
Trace Analyzerは、eMCOSのAPIや割込み、スレッド切り替えなどのイベントをトレースし、解析表示します。
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